「orion」

おつひよ。
時期的に新年の目標が新年度の目標に変わりましたが、今回更新するのは前回読んだ本『君と星の話をしよう』からキーワード「星」をテーマにしたSSです。

SS名刺メーカー様を使わせていただき、作成しております。
保存はしてもOKですが、転載・自作発言・画像のクレジットをトリミングするなどの行為はおやめください。
(ないとは思うのですが、世の中何があるか分からないので)

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縦書きverと横書きverありますが、内容は一緒です。
インスタの方にもup予定です。

『君と星の話をしよう』

『君と星の話をしよう 降織天文館とオリオン座の少年』

著者:相川真(あいかわしん)
出版:集英社オレンジ文庫 出版年:2017年3月22日
ページ数:292p ISBN:9784086801249 価格:600円+税

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「――君の顔にはオリオンがいるんですね」


<あらすじ>

顔の傷が原因で周囲と馴染めず、高校を中退した直哉は、不思議な青年と出会う。
「君の顔にはオリオンがいるんですね」
傷をそんな言葉で褒めた青年・蒼史は、小学生の妹・桜月と天文館を営んでいた。成り行きで天文館に通ううちに、親とのわだかまりや将来の不安がほどけていく。が、蒼史の友人だという「コガネ」の存在が、蒼史の過去に深く関わっていると知って…。
(引用元:『君と星の話をしよう 降織天文館とオリオン座の少年』裏表紙)



「オリオンは宇宙の鍵を回す」

 直哉と蒼史の出会い編。
 正直直哉を取り巻く環境が、フィクションでくくってはいけないのではないかと思うほど過酷。特に高校を辞めた理由。家庭環境の重さは母親の罪悪感だから仕方ないとしても、学校に関してはちょっと行き過ぎな描写があるので、苦手な人は苦手だと思う。
 この本手に取るときは、1話読んでから買った方がいいと感じた。

「北天の絵本」

 母親を亡くした少年・輝と天文館の人々の話。
 輝の母は生前、輝を主人公にした絵本を書いていた。最期に遺した絵本の主人公は輝とその父親。その絵本にはある謎が隠されていた。
 輝と父、蒼史と桜月、直哉とその両親の話でもあり、「オリオンは宇宙の鍵を回す」で中々にしんどい家庭環境だった直哉が勇気を出す。輝と父の関係性はシンプルに胸を打つし、桜月の告白も涙腺に来るが、直哉の行動にも心動かされるような話だった。

ペルセウス・ゲーム」

 蒼史のお見合い話。
 前2話で少しだけ出て来る「コガネ」という登場人物への導入編。これを前提に次話に行ってほしい。

アルビレオは見つからない」

 蒼史が虐待していると疑われる話。
 正直小学生の女の子が家事をしていることに対して(さらに怪我をしていることに対して)大人が妙な勘繰りをしてしまうことも、子どもが正義感を発揮することもあり得ない話ではないが、両親のいない状況で料理が出来る子が料理をするという状況を虐待と決めつけるのはどうかと思う。いくらフィクションでも、ちょっとこの物語の中の周りの人間が酷すぎる。
 この世界でシングルファザーとかシングルマザーがいたらみんながみんな虐待しているって一度は通報されていそう。


<総括>

 「家族の在り方はそれぞれだ」という事をテーマにしているが、メインの登場人物を取り囲む環境がなかなかに酷なので、冷たい人や善意で人を傷つける人物が嫌な人は苦手かもしれない。
 星の話は興味深く、主人公と降織私立天文館の人々に絞って読むなら、温かい話。
 個人的には「北天の絵本」が綺麗なお話で好き。


こんな人におすすめ

 ・星の話が好きな人
 ・こじれこじれた人間関係のお話が読みたい人
 ・家族の話が読みたい人

 元気のある時に読んだ方がいいかもしれません。沈んでる時に読むとちょっとしんどいかも。落ち込み切ってしまっていれば、逆に温かく感じるかもしれません。

新年あけて三ヶ月

 明けましておめでとうございます、と挨拶する時期から3ヶ月経ってしまいました。
 9月から今月まで私生活が立て込んでいてなかなかブログを書けなかった柚咲です。
 その間も、ツイッター、インスタグラムは更新しておりましたが、そちらでご報告しましたとおり、先月(2018年2月)祖父が他界しました。9月に仕事を辞め、10月11月は職探しと思っていた矢先、祖父が入院することになり、その際の検査で死因となる病気が発覚致しました。この時に告げられた余命をきっちり生ききった祖父は、最期まで私に優しい祖父でした。
 先月初めに亡くなってからは諸手続きや遺品の整理などで今月まで慌ただしくしていましたが、今月の四十九日をもって大分落ち着きましたので、こうしてブログに書くことが出来ています。

 さて、しめっぽい話をしてしまいましたが、今年の目標などをちょこっと。
 「ららら日和」の再開の目処は立っていませんので、個人の活動になりますが、インスタグラムでやっているSSをもう少し長く書いたり、本紹介したりしたいなーとは思っていたので、今年はこんなことを去年より間を開けずにしようと思っています。

・本紹介(リニューアル)
・SSつくり

 本紹介は今現在感想のようなものを書いているのですが、私この書き方向いていなくて。私程度の感想って正直どこでも見られるような気がしたので、オリジナリティを出せるようにしようと思います。
 なので、今まで通りの感想記事の後に、本のタイトルや内容から連想される言葉で短編を書こうかと思っています。中々本を読む時間もなくて、整理しようと思った部屋が大変なことになっているのですが、もう読まなくなった本も人の手に渡ってもらうために、読み返し作業をして、全部読めたら面白い・面白くないにかかわらず、ざっくりとした感想とそれに伴う作品作りでリハビリをしようと思います。
 なお、面白いと思った本はインスタに手書きポストしようと思います。

 SS作りは、去年からちょこちょこやってるんですが、SS名刺メーカーさんを使用して画像に文字入れが楽しいので、これをちょこちょこしようかなと。ツイッターやインスタにはのせているので、一ヶ月分をまとめてこちらにのせてみようかなと考えています。

 そのほかにも、高校時代の作品のデジタル化などを考えているので、リメイクなど創作にもう少し時間を割こうと思っていますので、今後ともなにとぞよろしくお願いします。

お久しぶりです。

お久しぶりです。
ららら日和の柚咲はるです。

ブログやら何やらの更新すべてストップしてしまい、申し訳ありません。
この間に、バイト辞めたり、仕事決まらなかったりと色々ありました。
私生活、まだ落ち着いてません。

やれることからやって行こうとおもうようになったので、徐々に更新する予定です。
つきましては、読書記録等々自分のやりやすいように変更しようと思っていますので、誠に勝手ながら現在公開中の記事を一部、一度下げさせていただきます。

のんびりまったり活動していきますので、長い目で見守って下さい。
よろしくお願いいたします。

ごくごく普通に

お久しぶりな気がします。柚咲はるです。
最近、本読んでないから更新できないなぁとか思ってたんですが、よく考えたら私のブログなので、私の自由に記事書けばいいんだなぁと思ったので、ちまちま更新していこうかなと思います。

二月もあっという間に過ぎ、もう三月ですねぇ。
二月中旬に、バイトのお休みをいただいて、初めての家族旅行に行ってまいりました。
行先は広島と大阪。
宮島とUSJに行ってまいりました。
USJって言いなれなくなってしまったので(大学四年間大阪にいるうちに「ユニバ」に染まりました)、ここから先はユニバで書いていきます。

私は日本神話が大好きなのですが、その影響もあり、ちまちま御朱印集めをしているんですね。
それを知っていた母が、宮島行きたいと行っていたようで、初日に行きました。
なのに、御朱印帳を忘れるっていうハプニングが起きましたが、限定の御朱印帳をゲットするのもありだな、と厳島神社の御朱印をいただいてきました。引いたおみくじが、あまりにも当たりすぎていて、自分をきちんと見なさいと言われているようだったので、今努力中です。

ユニバは家族旅行と言いつつ、家族と別れて、大学の友人と行ってきました!
だってねぇ。私以外の家族は洋画好きでいろんなアトラクションを楽しみにしていたみたいなのですが、私の本命はハリー・ポッター
大のハリポタ好きだということを理解してくれている友人と隅から隅まで行って堪能しましたー!
小学生の時は、いつになったらホグワーツから手紙が来るのかと思っていましたが、成人した今でも、いつになったら日本魔術学校からふくろう便が届くのだろうと思っています。
あいにくの天気でしたがめちゃくちゃ楽しかったです。

大阪には約一年ぶりに行ったのですが、やっぱり慣れているので、第三の故郷だなぁと勝手に思っています。
(第二の故郷は茨城です)

転職活動がうまくいっていませんが、元気にやっていますので、これからはもう少し頻繁に更新したいですね。
それではまた。

おかえりの神様

『おかえりの神様』

著者/鈴森丹子
発行/株式会社KADOKAWAメディアワークス文庫
2016年6月25日 初版発行/¥590+税

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ただ居座るだけ。ただ「ただいま」と言わせてくれるだけ。

<あらすじ>

 就職を機にひとりぼっちで上京した神谷千尋だが、その心は今にも折れそうだった。些細な不幸が積もり積もって、いろいろなことが空回り。誰かに相談したくても、今は深夜。周りを見回しても知り合いどころか人っこひとりもいない。
 ……でも狸ならいた。寂しさのあまり連れ帰ってしまったその狸、なんと人の言葉を喋り出し、おまけに自分は神様だと言い出して……?
『お嬢、いかがした? 何事かとそれがしに聞いて欲しそうな顔でござるな』
 こうして一日の出来事を神様に聞かせる日課が誕生した。“何でも話せる相手がいる”、その温かさをあなたにお届けいたします。
(引用元:『おかえりの神様』裏表紙)

<感想(ネタバレなし)>

 Twitterで見て、表紙の絵に惹かれていた1冊。
 語り手がバトンタッチをしながら、物語を紡いでいく物語です。
 侍口調の狸に、花魁口調のビーバーがキーです。ちょっと狸さん、うちに来ませんか……が、感想でした。

 追記では、1篇ずつネタバレありの感想です。

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2016年

あけましておめでとうございます。

昨年は大変お世話になりました。

本年もよろしくお願いします。

 


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さて、そんなわけで、昨年を振り返るブログをちまっと更新します。

2月にサークルでの活動を開始。

3月に学校卒業。

4月に就職。秋に退職。

その次の月に今のバイト先で働いてるような、そんな一年でした。

一時的に耳が聞こえづらくなるなんてこともありましたが、現在は割と元気に過ごしています。

私の中では激動の一年でしたが、いろんな人に出会い、自分の中にいろんなものを吸収することができました。

インプットの年だったのだと思います。

なので、今年はアウトプットできるように、ちょっとずつリハビリ中です。

何度もやっている本の感想がまだ全然上手になりませんε-(•́ω•̀๑)

今年は漫画なども紹介して、そちらも上手くなるといいなと思います。

 

とりあえず、1月の目標は

・真面目に転職活動

・リハビリ強化

の2点なので、2つめに関しては下の画像より色を増やせるように、頑張ります。

リハビリはブログには載せませんが、こっそりどこかで掲載してたり、してなかったり。

 

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徐々に感覚取り戻せてきているので、やはり毎日何かしら文に触れたほうがいいのだなぁと再確認しました。

 

 

 

 

『下鴨アンティーク 回転木馬とレモンパイ』

『下鴨アンティーク 回転木馬とレモンパイ』

著者/白川紺子
発行/株式会社集英社集英社オレンジ文庫
2015年6月30日 初版発行/¥570+税

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この先ありとあらゆる苦しみと悲しみが、この子の上を素通りしていきますように、と。

<あらすじ>

京都、下鴨――。高校生の鹿乃は、ぐうたらな兄と、近くの大学で准教授をしている下宿人の慧と三人暮らし。亡き祖母からアンティーク着物を譲り受け、同時に、蔵にある“いわくつき”の着物の管理も引き継いだ。鹿乃は、まわりの人びとに協力してもらいながら、着物の秘密と謎をひもといていく。長い時を重ねた物に宿る、持ち主たちの想いや願いとは――。四編収録。
(引用元:『下鴨アンティーク 回転木馬とレモンパイ』裏表紙)

<感想(ネタバレなし)>

 9月に紹介した本の2巻です。前回も書いていると思うのですが、うっかり2巻から読んでしまった作品。私の大好きな和物・京都・アンティークの三拍子が揃った連作短編集。(なので、即買いしました)祖母が遺した蔵の着物の不思議が物語の中心となる1冊です。ぶっちゃけ、多少登場人物の関係性がわからなかっただけだったので2巻からでも読めます。もちろんおすすめは、1巻からですが。
 前巻より1話分増えて収録されています。
 外国人女性と日本人男性の昔の恋のお話「ペルセフォネ秘密の花園」。
 隠れ鬼を続ける過去を生きたこどもの話「杜若少年の逃亡」。
 音楽を通して心を通わせた二人のお話「亡き乙女のためのパヴァーヌ」。
 二人の少女がお互い後悔を持って生きてきた「回転木馬とレモンパイ」。
 4篇で構成されている連続短編集です。今回は文学作品、能の他に、音楽も入ってきました。知っていると数倍楽しいけれど、知らなくても理解できるお話ばかりです。今回の私のお気に入りの話は、「亡き乙女のためのパヴァーヌ」でした。


 追記では、1篇ずつネタバレありの感想です。

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文学フリマ 福岡

10月30日に行われた「文学フリマ 福岡」に高校時代の先輩と一般参加してきました。
後輩が「雪月風花」というサークルメンバーなので、そちらのスペースにもお邪魔してきました。
素敵な装丁の本やディスプレイのサークル様を見て、大体ジャケ買いさせていただいていたのですが、いい買い物したって思える作品たちでした。
文庫本形式のサークル様が少なかったのですが、やはり文庫本形式が読みやすいなと感じたり。
とくに、私は目が悪いので、慣れている形でないと読みづらいのだなぁと。

収穫は、それだけでなく、どこの製本所でいい装丁にできそうとか、立ち読みコーナーを見て、この字体だと読み辛い、このルビの振り方だと分かりづらい、字間はどれくらいがよさそうなど、今後のサークルの活動に使えそうな発見もありました。
数年前に、ネットを介した友人たちと本を作る機会があったのですが、そのときの悩みとかもいまだに覚えているので、そこも改善点にしたいと思います。
実はこっそり本にしたいなぁと考えている作品があるので、それを書き直すためにも、ちょっとしたグッズを今日(日付的には昨日ですね)注文したので、リハビリしつつ、そちらも水面下で進めていきたいなと。

それにしても、たくさんの方から名刺をいただいたのですが、やっぱりサークル同士でご挨拶をするときには名刺あると便利ですね! 仕事でも使っていたのですが、改めて名刺の良さを実感できました。

実はお仕事関係があまりうまくいっていなくて、転職活動中なので、次の職場を決めることにも不安があったりするのですが、それをうまくネタにできるように、一歩ずつ頑張っていこうかなと思います。

そうそう、本紹介はしていないのですが、地道に本読んでたりするので、ブログではちまちま載せていくかもしれません。
Twitterと連携している本管理のサイトが最近つながりにくいので、お引っ越しも考えていますが、その際はすべてにちょっとしたレビューをつけて、こちらのHPで丁寧に紹介できるようにしてみようかと思案中です。